今時、貯蓄は定期預金だけという人はいないとは思います。私も、それなりに株や外貨預金、投資信託などをやっています。FXで少し手痛い思いもしたし、最近だとビットコインをちょっと貯めていたりする。

そんな状況ですが、最近、ロボアドバイザーと呼ばれる投資を本人に代わって管理してくれるという商品が出てきた。個人が使える最新のフィンテックだといえます。今夏より、SBI証券から使えるWealthNaviとTHEOという2つのサービスを実際に始めてみた。

ロボアドバイザーとは何か?

始めてみて分かったのだが、今回扱う2つのサービスを簡単に言うと、
  • 投資者個人の投資環境・状況に合わせて資産ポートフォリオ案を自動設計し
  • そのポートフォリオに合わせて海外ETFを自動購入し
  • ポートフォリオを自動調整(リバランス)する
  • 換金などの際に税金などの支払いを考慮してポートフォリオを取り崩す
というサービスである。

ロボットという言い方から、株とかの売買を市況に合わせて儲かるよう自動的にやってくれる様なイメージを持たれがちだと思うが、そうではない。WealthNaviとTHEOの場合は、自分が指定したり、システムが推定した最適ポートフォリオを適宜変更するが、儲けを積極的に追求してアクティブに売買をするわけではない。

投資信託によくあるバランス型ファンドと何が違うのか、というと、個人毎に細かくポートフォリオが設定できるというところ。また、株ではなく、インデックスETFに投資するという点が異なる。また、解約時の節税などは新しい。ただし、投信だと為替ヘッジするタイプもあるが2つのサービスとも米国市場で売買するので為替の影響を受ける。

2つのサービスの違いは何か

WealthNaviとTHEOを比較すると、以下のようになる 

WealthNaviTHEO
最低投資額30万円10万円
扱うファンド・証券類の種類737
ポートフォリオの変更回数無制限年間2回
口座管理手数料1%1%

特に、ファンドの種類は顕著で、ファンド採用の基準や分散投資観点のポリシー、自動売買のアルゴリズムに反映されているとように感じた。
どちらも、株式、債券、コモディティが組み込まれるが、WealthNaviの方はたった7種類のETFで運用される。一方THEOは37のETFや通貨で構成される。
正直どちらが良いのか悪いのかは、長期的な運用結果を見てみないと分からないけど、WelthNaviの方は種類が少ない分、アルゴリズムが安定しやすいだろうなと思う一方THEOの方が分散投資が行き届く様にも思う。

スペックから見えにくいところとして、THEOは単価が少額のファンドが多いので、数千円の追加現金や分配金ですぐファンドが購入される一方、ファンドの単価が高くWealthNaviは2万円程度の現金が口座に無いと追加購入が発生せず、若干現金が遊びがちなのと資産が少ないうちは目標ポートフォリオとの乖離率が高いというのが難点でしょうか。

あと、Webの画面については、両方とも似たような感じでかなりシンプルかつモダンできれいなのだが、残高の見方、資料や情報のアクセスの仕方など、細かいところで見ると、WealthNaviの方が気が利いていると感じた。

どちらが良いかとかは未だあまり言えないですが、説明されているアルゴリズム等の内容やHPの作りなどはWealthNaviの方がしっかりしているし分かり易い。ただ、分散投資や運用の効率、最小投資額などはTHEOの方が良いと感じた。

本当にロボアドバイザーは良いのか?評価と課題

ひとまず、口座にお金を入れておけば勝手に運用を始めてくれるので正直楽です。結構良いなと思いました。運用成績は正直わかりません。一度下降局面に入り、戻す、といったところを経験しないと分からないと思います。が、こまかくポートフォリオの面倒を見られない人には長期運用目的ではかなり良いと思います。

アルゴリズムについてはこれから改良の余地があるかと思う。実際のインデックスに近づけるためには、パッシブなETFだけでなく、アクティブファンドも組み合わせないと行けないという議論が有る。いまは、運用実績よりも、自動運用という観点でのメリットが大きいのだと思う。

また、手数料が1%というのは実は大きい。ETF自体の信託報酬は年率0.04%から0.48%ほど。WealthNaviが採用しているファンドの信託報酬はほとんど0.04%のETFですが、それに加えて、手数料がかかるわけです。つまり全体で1%+αかかります。一方前述のバランス型ファンドの信託報酬は0.5%。また、ETFを自分で買っても安く抑えられます。なので、10万だけTHEOで運用し、運用をまねて自分でETFを買っていくという手も考えられます。その手間賃が1%と考えてもいいでしょう。(実際自分でコンスタントにポートフォリオを調整するのは大変。)

あと、NISA口座の対象にならないこと。これは結構大きいと思います。長期保有ならあまり意味が無いかもしれませんが5年間で解約すると儲けの20%がロストします。今はIDeCoや積み立てNISAの活用も含めてロボアドバイザーは一つの手段と考えるのが良さそうです。