9年前の古いノートPCでもChrome OS Flexで普段使いツールに生まれ変わったという話です。
以前紹介した9年前になるノートPC 富士通FMV-SH54Kというのがあります。HDDが足かせになって起動やレスポンスがかなり遅く、液晶も1366x768で少しせまくWindows10をいれはしたものの厳しいと感じていて、最近はほったらかしにしてあったPCです。そこに最近Chormebookのに使われているOSの無料版Chrome OS Flexを入れてみました。
そしたら、結構いい感じでして、こうしてblogを書いたり、YoutubeやAmazon Prime、dアニメとかの動画も見るには十分使えると言うことで報告します。
■インストールはUSBメディアを作ってから
インストールについては様々なメディアで紹介されているのであまり書かないけど、Chromeブラウザの拡張機能を使ってUSBメモリにイメージファイルを書き込み、それを使ってPCを起動するだけ。
最初はUSBから起動してお試し的に使える。良いと思えば、HDDやSSDにインストールすることができる。
■HDDでも軽い
古いPCでHDDなのですが、コールドブート、スタンバイからの再始動、どちらもWindowsを使っていたときよりも早く、使いたいときい使える様になったという感じです。多少待たされる感じもありますがかなりマシです。あと、アプリ(結局はChromeブラウザとその上で動くアプリなのだが)を使っている最中にもたつくということもほとんどありません。それがもっとも良い点でしょうか。
■ブラウザでしていたことは基本全てできる。
最初にも書いたように、普通にブラウジングしたりYoutubeやAmazonプライムで動画を見たりもできます。Webアプリもまだ使えなかったものに出くわしていないです。GoogleのDocやスプレッドシートはもちろん、Microsoft 365のワードやエクセルも問題なく使えました。
この記事はEvernoteのブラウザ版で下書きを書きました。EvernoteはChromeOSからのアクセスをPCブラウザ版として認識してくれてWinodwsからアクセスするのと変わらない使い勝手を提供してくれます。
Chromeの拡張機能も大方問題なく動くようです。ただし、外部アプリケーションを呼び出して動くようなものはだめなようです。例えばZoomとかですね。Chromebookなら行けるのでしょうか。
あと、サウンド、USBマウス、キーボード、HDMIやRGBによる画面拡張は問題なく動きます。
なので、Youtubeだらだらみたり、思いついたことをメモしたりという使い方中心ですが、そういった使い方には問題ありません。
ストレージはGoogle Driveと同期していて、ログインアカウントとして使うGoogleアカウントのDriveが見えるようなっています。つまり無料アカウントなら15GBまでということですね。さまざまなクラウドアプリと合わせて使うなら全然問題ないと思いました。私はMicrosoft 365ユーザなのでOneDriveとMicrosoftオフィスが使えるので十分です。
■Chromebookアプリケーションは動かせない
Chromeブラウザ内で動いていた以外のWindowsのアプリはもちろん、Chromebookのアプリもほとんど動きません。そもそもインストールができません。YoutubeやGmailのアプリのようなものがインストールされているのですが、これはブラウザアプリのようです。
ただ、ChromeストアにあるChromebook用とあるアプリのいくつかはインストールすることができて、例えばOneDriveをマウントしてくれるアプリなどはインストールできました。少し動作不安定に見えますが。
何が困るかというと、ブラウザでたちあげておくのが仰々しい、TwitterやDiscordのアプリのようなものが動かせないのが少し残念と思っています。
■Linuxとは別物と思ったほうが良い
ChromeOSはLinuxがベースになっているようでして、コンソール表示してUbuntuのLinuxアプリも動かせるのですが、どうもコンテナとして動かしているようです。その中で例えばLinux版のVisual Studio Codeもインストール、起動してウインドウとして表示できるのですがChromeOSと融合されている感じではなく例えば日本語変換はそのLinuxモードの中で別途サービスを立ち上げておく必要があるようです。
なのであまり凝ったこともせずそのあたりは使い込んでいません。実はWineを使えばWindowsアプリも行けるという記事も見たりしたんですが、ChromeOS Flexの思想上、そこまでやるかなぁと思ったりしています。
■古いPCの救世主か
今まで、古いPCを使い続けようとすると軽量Linuxディストリビューションを入れたりとかしていたわけですが、アプリや日本語環境でなんとなくの垢抜けなさがありました。Chrome OS Flexは日本語環境もしっかりしていてとてもしっくり来る感じです。
すべてChromeブラウザがインフラとなって実現されている訳のようですが、まさにクラウドネイティブ時代の軽量OSという感じです。
古いノートPCがまだ使えそうで、でも重たくなっていて、という方にはぜひ試してもらいたいと思います。