しろしろ

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今夜、世界からこのサーバーが消えても Mu:奇蹟の覚醒 そして Mu: オリジンIII

3年間に渡って運営され私もソシャゲコミュニティの観察のために参加してきたMMRPG「Mu:奇蹟の覚醒」ですが、残念ながらやっぱりサービス終了(サ終)の運びと相成りました。2022/6/20にサービス終了しまして、この観察報告も本報をもって最後となります。

過去の記事はこちら:

■突然高額アイテム のガチャそしてサ終アナウンス
まあ、ユーザも明らかに減ってきていたので、出血しながらサービスを運営する覚悟でなければ、そろそろ頃合いだよなとは思っていたのですが、その予兆はこんなふうに始まりました。

ゲーム内のストアでは、日替わり・週替りで特別なアイテムの宝箱の販売があるのですが、4月のある日、突然、最強武器の出るガチャ宝箱の販売が行われました。確か10万~20万円くらいだったと思います。個数限定だったのですが、それをポンポンと買う人がいて、過疎ゲーなのにすごいなと思ったりしていました。私はそんな金があれば、貯金したり投資します。はい。 

しかし、5月に入るタイミングで、その特別な販売がなくなったんですね。最初はゴールデンウイークのせいかなとも考える余地がありました。しかし、少ないながらも実施されていた定期イベントの告知もなくなりました。なんか、ほんとに毎日の日課だけをこなすだけのゲームになってきたのです。

そろそろやばいかなーって、みんな思っていた頃にTwitterでサ終の周知。みんな、あーやっぱりという感じでした。

しかし、運営もエグい。なぜ最後の最後に搾り取れるところから搾り取ろうと、あからさまなことをするのか。海外運営のゲームはちょっと気をつけたいです。

私としてはそろそろ観察は終わりにしたいと思っていたので丁度よかったのですが。ちょっと前に中国語との翻訳機能が実装されたので、中国とのサーバ統合されて永遠に続いたらどうしようと思っていたぐらいです。

■俺達がんばったよな
サ終アナウンス後の雰囲気です。

もともとこのゲーム(他のゲームもそうなのかもしれませんが)3年前のサービス開始直後以降は新規ユーザはほとんど増えていなかったと思います。宣伝はされてませんでしたから。なので、今いる人たちは卒業していった人たちを見ながらコツコツ3年間、やたら日課の拘束時間の長いこのゲームをやってきた人たちなのです(私も結構時間かけていました)。あー、やっと終わるなという何か安心感のような雰囲気が漂っていました。「俺達がんばったよな」というチャットのメッセージが印象的でした。

早速、さよならの挨拶とともにインしなくなる人、イン時間が減る人、そして、案外と淡々とサ終までゲームを続けようとする人に分かれます。

■サービス終了が分かっていも
私は、最後まで居残り続ける人たちを観察することにしました。慣性というか惰性なのでしょうか。もはや意味もなくっている日課を淡々とこなし、残ったプレイヤーとのチャットを楽しみ、この後に及んで理不尽なPKを続けるプレイヤーに文句を言い続けるという暮らしを続けます。

意外と毎日ログインする人数はいた気がします。愛着というのでしょうか、メンバーとのチャットなど、過疎ゲーであってもそれはそれで参加していた人にとっては大事な居場所だったということなのかもしれません。

私も、観察ついでに、なんとなくやり残したと言うか、クリア出来なかったイベントにチャレンジするために少しでも攻撃力を上げるためにコツコツ日課をしてたりしてました。

■長く続くギルドとは
幸いにして私は所属ギルドに恵まれていたほうだと思います。脱落者の少ないギルドは、ゆったり+強ユーザがいるというのが条件だと思いました。多少素行の悪い方もいましたが、専守防衛のほうが他のギルドの方とのいがみ合いも少なく、楽しく遊べると思いました。

もう一つ、実はヒール(悪役)に徹するギルドやプレーヤーがいたからこそ面白かったのかもしれません。異常とも思える課金でものすごい戦闘力を持ち、ところ構わずPKする方々が集まったギルドがあったんですね。そんなギルドに自分はいたくないと思いますが。

そういう荒くれプレイヤー対策を立てるなどしてたからこそ、連帯感も生じ、楽しみもあったのかもしれません。

どのゲームも同じかもしれませんが、高額課金者の圧倒的な戦闘力を盾にしたPK(Player Kill)はちょっといただけない印象がありました。ガードとかそういう仕組みがないゲームでしたので近づいただけで瞬間で死んでしまうようなケースはちょっと興ざめです。そこは面白みがなかったです。廃課金者同士だけでしか殴り合えないような仕組みとか、 マンガとかにあるようにすぐには死なず、瀕死でも一矢ぐらいは報えたり、参加だけでイベントの基本的な報酬の条件はクリアできるような仕組みがあればと思いました。殺されまくって、イベントの基本報酬獲得もままならないのでは時間かけて参加しているユーザとしてはつまらんです。ゲーム会社の人には参考にしてもらえれば。

コミュニティという観点では、何回か書いていますが、普段接点が無いような社会的立場の人たちとつながれたり、様子を伺い知ることが出来ました。ひょっとすると投資とか会社経営して本当に余裕がある人もいたのかもしれませんが、文字通り身を削るようになけなしの金で課金をしている立場が伺える人もいました。最初にも書きましたが、中学生、高校生、大学生、トラック運転手、飲食店な方、アパレル店員、警備員、  OL、私のように内勤のサラリーマン、建築系、パチンカー、パチンコ店員、お父さん、お母さん、姉弟、おばあちゃん、おじいちゃん、臨月を迎えた妊婦の方、不倫中の方、あと留学生のような外国の方。私としては普段接点のない、そういった方々のチャットを見るのは大変参考になりました。

■この営みは繰り返されるのか
今回まで、スマホソシャゲでの様々な事例を見てきたのですが、果たして普遍的なものなのでしょうか。

実はこのタイトル、MuオリジンⅢとして8月にまた続編のようなゲームが始まるようです。そこに参加すれば分かるかもしれせん。でも、私は、参加しないつもりです。誰か、この奇蹟の続きを目撃したら報告してくれればと思います。

過去の記事はこちら:

ありふれた過疎ゲーでは世界最強(Mu:奇蹟の覚醒)

Mu:奇蹟の覚醒の他の記事はこちら:
オンラインゲームコミュニティの観察のためにこのMu:奇蹟の覚醒というゲームに参加して2年半たちました。実はまだこのゲームの観察は続けています。


サービス開始から2年半、もともと超人気というタイトルではなく、サービスが続いていること自体が奇跡のようで、このタイトル名はそのためにつけたのかという気もします。ただ、後継なのか、同冠タイトルの「Mu:アークエンジェル」という、なんかあんまりシステムが代り映えしない新ゲームも始まったこともあり、過疎化は進行し続けています。

そんな中、2度目のサーバ統合があり、少し動きもあったりします。また、長期間、細く長く稼ぐためのゲームの運営のテクニックというのでしょうか、そんなものもみてとれました。

■和やかなギルドが結局は最強
サーバ統合によって、少しプレイヤーの間で動きが出ることは前回も書きました。今回もギルドの統合が起こりました。サーバ統合によって、統合前のサーバそれぞれのトップギルド同士が毎日しのぎを削りあうという展開も楽しみなのかもしれませんが、サーバ間対抗のイベントもあり、サーバ内で争ってイベントの報酬(強化アイテム等)を特定のギルドのプレーヤーだけでもらうのは、そのサーバ全体の戦力的には実は不利益なのです。特に、全サーバートップギルドは後述のように阿保みたいに課金をしたうえで荒くれるプレイヤーがいたりするので、何としてもそこには引けを取りたくないという共通の目標が生じます。その結果、できるだけ多くの強いプレイヤーを集めたいという思惑から、ギルドの統合は比較的、和やかかつ、速やかに行われました。

今回、私のいるサーバで、統合のもとになったギルドは、統合サーバ内でやはり最大・最強ギルドでした。なぜ、そのギルドがゲームの過疎化にあっても最強・最大を維持できたか、入ってわかりましたが、ギルドの雰囲気なのかと思いました。基本、報復PK以外のPKはせず、ギルドマスターの性格も温厚で、メンバーに親切な感じです(課金もすごそうですが)。そのおかげか、メンバー自体が多かったため、多少引退される方がいても上位ギルドに居続けていたと言う事かと思いました。また、サーバ統合前からクロスサーバイベント等でもそのような雰囲気はにじみ伝わっていて、過去のわだかまりが少ないギルドであればということで統合の話は割とすんなりと進んでいったという印象です。

やはり、重課金でPKを繰り返して煽り楽しむというやり方は個人プレーとしては面白いのかもしれませんが、ギルドの人数がものをいうイベントなどでは必ずしも勝てなくなることもあり(いや、個人の絶対力がものをいうことも多いのですが)、求心力という観点では疑問となります。その結果、トッププレーヤーのいるギルドが必ずしもギルド戦でトップとなるという構図は当てはまらなくなります。

ただ、ギルド統合で集まった個々のプレーヤーごとに見ていくと、過去に敵対ギルドのPK野郎だったやつもいて、なんとなくわだかまりもあるのですが、新ギルドで一緒になるとそういうところは割り切って付き合って行くことになります。このあたり、現実の組織の人間関係でもあるなぁと思ってしまいます。この前の衆議院選でいえば野党共闘のような感じでしょうか。根も悪いやつでなければまあ、許せる気もします。あいさつ、声掛けはコミュニケーションの基本です。

■運営のエグさ、そして廃課金ユーザは、本当に廃人かもしれない
他のサーバではアクティブユーザがほとんどいないらしいなどの過疎化の話を聞きながらも、なぜかこのゲーム、定期的にバージョンアップされ、新要素が追加されます。海外タイトルを日本で運営する場合、ローカライズの費用のほか、実は開発元へのライセンスの支払いなども必要というビジネスのようなのですが、結構メジャーアップしています。そのせいでアプリが重くなったりして脱落するユーザもいるのですが。古いスマホを使ってプレイしている私も少しつらくなってきた。

果たして運営が黒字にできるだけ儲けているのかはわかりませんが、人間というのは結構面白いもので、そんな、過疎化でいつ運営が終了してしまいそうなゲームにも課金をしてしまうのです。このあたり行動経済学の領域かもしれません。未だ一度に数万の課金をされる方もいらっしゃるように見受けられます。一回240円相当の課金が必要なリレーという、ガチャ的イベントがあるのですが、これがものすごい勢いで回されています。ちょっと見ていてすごいなと思います。

で、新要素が追加されると何が起こるかというと、課金ユーザはつらくなるんですね。新要素の追加は実は、私のように無課金~微課金ユーザにとっても戦闘力を上げるスピードが速められます。そうすると、課金ユーザ側も、これまでの戦闘力の差を維持し続けるためには新しい要素についても課金をしていかないといけないのです。どれくらい戦闘力が上がるスピードが速くなるかというと、倍ぐらい戦闘力があった引退ユーザに、私は無課金で3か月ぐらいで追いついてしまいました。前はめちゃくちゃPKされてコンチクショーと思っていたユーザを抜きさり、アリーナで逆に瞬殺できるようになったりすると、感慨を通り越して切なささえ感じてしまいます…。

なので、課金をする方はしっかりと課金を続けるのですが、チャットを見ると、そういう廃課金ユーザが必ずしもアラブの石油王的な方ではなさそうということもなんとなくわかってきます。え、あなた、そんな暮らしで少しのリターンも望めないゲームに課金していていいんですか、と思いたくなってしまいます。まだパチンコのほうがリターンの期待値があります。もちろん、お金に余裕がある方もいらっしゃる方もいるのかもしれませんがね。ちなみに、新タイトルのほうでも課金してPKかましまくっていて、新しいゲームなのに雰囲気変わってないじゃないか的な状況もあるようです。

■最終統合、補完計画は近い?
そんなわけで、過疎化続きの割になかなかしぶとく、ビジネス的には損益分岐点が気になってきている 本ゲームですが、もう少し付き合って、ソーシャルゲーム末期の状況を観察していきたいと思います。

最強魔法師の引退計画は(MU:奇蹟の覚醒)



このゲームは、正式オープンが昨年の5月だったと思うのですが、1年以上掛けて、やっとほぼすべて機能がフル実装された状態になったかなと思います。これまでこのメニューの隙間やあのアイテムはなんに使うんだろうと思っていたものがほぼ埋まったかなという状況です。

ゲームの機能をあとから拡張していけることがスマホゲーム特徴だと思います。狙って計画的に機能拡張しているのか、単にライバルタイトルに合わせて慌ててリリースしてあとから未完成部分を作っているのかはわかりませんが。

一方で、新たなゲームが次々とリリースされる中、あまり人気タイトルとは言えない本作品は、ユーザの引退(完全にログインしなくなること)が増えてきました。ゲーム環境でのコミュニティの形成やその中のコミュニケーションを観察するという私の目的について、興味深い状況になってきました。

■引退の急激な増加とプレーヤの動き
前回にもすこしずつ引退者が出てきていることは述べましたが、最近、かなり増えていると思います。特に重課金者と呼ばれている高ランク・高戦闘力者でもちらちらとログインしなくなっている方が目立つようになりました。中ランク以下の方もポロポロいなくなっている感じです。

私は課金は最低限で毎日、淡々と日課と呼ばれる毎日のイベントこなしながら少しずつ戦闘力を上げていたので、いままではランク外だったのですが、いつの間にかランクインしていました。中の人がいなくなり成長をやめてしまったキャラ達を少しずつ追い抜いているんですね。

まあ、ユーザが減っているのはゲームの運営側の問題もあると思います。ほとんどプロモーションも掛けず(HPは1年前の状態から放置)、日本語化が中途半端(誤訳や誤字がいつまでも放置される)、サポートでもいろいろとトラブルを聞きます。

私は目立っていないつもりだったのですが、それでも、毎日ログインしてイベントに参加しているのでそれなりに認知されているプレイヤのようです。
毎日ログインしているというのはネットコミュニティでは結構重要だと考えました。

■意外とギルドのカラーって重要
そんな中大きな動きがありました。私のいるギルドはサーバの中では2番手ぐらいのギルドで、ギルド戦でトップギルドから何回か勝ちをとるところまで強くなっていたのですが、ここ2ヶ月ぐらいでユーザが減ってしまい勝つことが見込めなくなってしまいました。

残っているユーザのモチベーション低下がかなり深刻になり、そこで、同じくらいのレベルのギルドと合併することとなりました。相手のギルドもアクティブユーザの減少に悩んでいたようです。

合併と言ってもゲーム初期にあった、小ギルドが吸収されるような形ではなく、対等合併ということで新しいギルドを立ててそこに移設するという形で、ある意味、皆が納得できる建て前を作っての合併でした。

交渉過程が興味深かったです。顔が見えない世界なので、まず、相手のギルドで話がつく人を見つけ(ギルド長は、必ずしもこのようなときのまとめ役になると限らない)、調整、さらには内部で合併是非や条件の出し合いなどちょっとした議論が続きました。やはり、一年もいたので、それなりにギルドへの愛着がある方もいれば、ある程度勝ちに行くことを見いだせなければゲームをする意味がないなど、いろんな意見が出ました。

結局、合併して少し経ちました。全員が移ったわけではありません。このタイミングでインしなくなった方や、元ギルドに残っている方もいらっしゃいます。

人が増えた分活気を、また感じれるようになりましたが、まだ旧ギルドをまたいでコミュニケーションが進んでいるという感じが少ないです。やはり、ギルド内でのコミュニケーションのスタイルや考え方があったので、なかなかすぐに一枚岩になれない感じがあります。

このあたり、リアルな会社の合併も想起されました。

■所変われば…
もう一つ興味深いことがありました。クロスサーバーステージといって、複数のサーバーのプレーヤが入ってイベントを競い合えるマップがあるのですが、そのサーバの組分けが最近変更されました。

で、何が起きたかというと、これまでそれぞれの組で文化となっていたマナーなどの差異で衝突が起きたのです。例えば、アイテム収集マップでは並ぶのか、早いものがちなのか、ボスや狩場でPKがありなのか、無しなのかなどです。マナー厳しいばっかりのサーバとそうでないサーバという構図の対立ではないのです。微妙にどっちもどっちみたいな感じで習慣化されたものがあって。やれ、それが違う、こっちがいいのではないか、あっちがいいのではないか、PKはそもそも仕様だ、いや規約にある迷惑行為だとか、いろいろと決定力にかけるチャットがあり、言葉で結論が出ていないような気がしますが、いつの間にか落ち着いているというか、結局変えない人は変えないし、しつこいチャットや嫌がらせが嫌で面倒を起こさない方向という形で収斂していく様子を見ることが出来ました。

結局、力(課金力)でねじ伏せるか、めんどくさいことを避けるのか、ということなのかと思いました。

■課金:上には上がいる
私のサーバーにも、おそらく車が数台は買えるぐらいの高額課金者がいますが、クロスサーバの組み合わせが変わって、一ヶ月に数百万円を投じていると思われる方もいることがわかりました。なぜわかるかというと、最近新しく選択可能となった職種キャラにもかかわらず、異常に戦闘力値やVIPレベル(課金量に応じてもらえる優待内容のレベル)が高いのです。

しかし不思議でした。超人気・ロングセラーゲームということであれば理解できなくはないんですが、最初に述べましたとおり、過疎化が進んでいる不人気な印象がありまして、このような状況の中で何故にこのゲームに数百万円も掛けられるのか、全く理解できませんでした。この広い世の中の何処かには、いくつの課金ゲームでトッププレーヤでいられたかなどを競い合うお金持ちサークルがあったりするのでしょうか。

アラブの石油王とかだったらわかるのですが、きちんと日本語を操る方でした。毎月一億円ぐらい稼いでる方なのでしょうか。それとも運営関係者によるメンテアカウント?

謎は深いのですが、お金にまったく不自由せず、気分で課金をする人が存在するのだろうということを知れました。

■難しい外国人ユーザとの関わり、行き着くところは…
最初の記事でも書きましたが、日本語化されているバージョンでも割と外国人が多いです。中国系の方や、ベトナム系の方がなぜか多いようです。どうしても言葉の壁やマナーに対する価値観の違いで揉めることが多いです。

私のいるギルドはそれなりに寛容で結構丁寧に接していたのですが、ある外国籍のユーザが、日本語で交わされる内容の理解不足の積み重なりと、些細な事件から多くのギルドメンバーの不興を買い、最後は追放(BANといいます)されるという事態が有りました。実はチャット時の態度の悪さのようなものもあったのですが、話の聞き方とか返し方とかの日本人の感覚でのひんしゅくを買うだろうなという程度で、おそらく本人は、なぜ他のメンバが一斉に怒り出したのか理解しきれなかったと思います。

このあたり、異文化交流にはかなりの忍耐がいるということかと思いました。

■むすび
ひょっととすると近いうちにサービス終了という可能性もあるのですが、まだ毎月数百万を生み出している可能性もあり運営は続くのかなと思います。もう少し続けてこのコミュニティ空間の行く末を見守っていきたいと思います。

ギルメンの忘れ方を教えて mu:奇蹟の覚醒


「mu:奇蹟の覚醒」はネットでもほとんど記事を見かけないマイナーなゲームなのですが、現在14台ある各サーバにそれなりにアクティブユーザーがいるようです。私がいるサーバは100名強ほどでしょうか。サブと呼ばれる、同じ人がアイテム所持枠向上などの利便性のために設けるアカウントも含めると1.5倍ぐらいに増えます。

この半年、毎日経験値ためてレベルアップし、イベントに参加して装備やパラメータを強化するということを繰り返しています。その中で結構いろいろと出来事を体験できました。その中のいくつかを紹介したいと思います。

まずはメンバーが辞めていく系(「引退」といいます)の話。

一番ショックだった出来事は、ものすごく強くて、チャットも面白くて、みんなの精神的な柱にもなっていた人が、突然引退宣言。これは本当に激震でしたね。なんたって、その人がいてその人が敵ギルドの強敵を相手にしくれるから、みんなけちょけちょにやられていても頑張れるという存在でしたから。

さらに残っている主要メンバーの中でもリアル生活面でトラブルがあり、アクティビティが減ることも重なってしまいました。中位のメンバーで、少しでも頑張ろうと励まし合う感じが良かったです。

他のギルドでも、上位ユーザが辞める話は結構あり、そもそも、上位になるために相当金をかけていてあっさり辞めるという人の気持ちは今ひとつわからないと思いました。まあ、飽きた、というところが理由なんでしょうが、ゲーム内の縁もできているだろうけどあっさりと辞めることが出来るというのがネットゲームの特徴なのでしょうか。

引退しなくても、突然ギルドを抜けて、ライバルギルドに移籍する人も。これもショックですね。仲が良かったはずなのに突然「お誘いがあり断りきれず、移籍します。皆様本当に申し訳ございません。」というようなメッセージを残して移籍されてしまうわけです。次のギルド対抗イベントでその人にバシバシとやられる(PKされる)と、とても切ない気持ちになります。「裏切り者めー」とムキになってしまったりもします。おそらく相手も辛いんでしょうが。でも、これはゲーム。あまりこだわりすぎても、白けてしまうわけです。

しかし、悪いことばかりではありません。

もうこない(ログインしない)と思っていた人がひょっこりと帰ってくることがあります。その時はちょっとした感動ものです。何か月もログインしておらず、もう戻ってこないんだろうなぁなんて思い出どころか記憶から消えそうになった頃に戻ってくるので、それは盛り上がります。「みんな強くなったねー」と言いながら、また、追いつくために課金なんかしてくれちゃったりすると本当に嬉しかったりします。これ、運営がユーザのふりしてやったりすると面白いかもしれませんね。

面白かった出来事としては、とある強ギルドの一部のメンバーが、独立したことがありました。その新ギルドは残念ながらメンバーが少ないためにギルド対抗の主要イベントに単独では参加できないので、どうしたかというと、分裂元と対抗しているギルドにイベント毎に傭兵として参加するようになりました。面白いのが、そのときに1つのギルドの傭兵になるのではなく、イベント回毎に、異なるギルドに参加して、特定のギルドが強くなりすぎないようにバランスをとっていたのが面白かったです。意外とみんな気を使うんですね。

mu:奇跡の覚醒は、まだ少しずつバージョンアップがされていて、新しい要素も増えていて(その分課金要素も増えている)、濃いメンバーで楽しめそうではあります。このバージョンアップが終わり、少しずつ衰退するころまでは続けて様子を見ていきたいと思います。

このゲームに参加して半年。ネット社会、非リアルの交流の感覚がつかめてきて、結構、勉強になっています。仕事でも新しい仕事の議論の際にこの感覚が活かせてると思っています。

ソシャゲに出会いを求めるのはまちがっているだろうか(MU:奇蹟の覚醒)

2022/6/20にサービス終了したMu:奇蹟の覚醒の他の記事はこちら:
最近、興味があってMMORPG「MU:奇蹟の覚醒」にチャレンジしてみました。なんとなく、ソシャゲのどのような点が面白いのか知りたくなったからです。

WiiUやSwitchでネット対戦ゲームはやったことはあるけど、Twitterとかリアルとのリンクはしておらず、ゲームにもそんなにログインしていなかったので 、当然フレンドはほとんどいないです。実を言うと(このブログへのコメント数からわかるように)非リアルなネットの関係がほとんど築けないタイプの私です。

とはいえ、人のコミュニケーションの関わりを仕事にしているし、デジタルトランスフォーメーションという話題も出てきている中で、ネット世界での生き方・関係の形成のようなものも気になっていました。

どうせなら、初期からどのようにコミュニティや社会が形成されるのか知るために、最近始まったサービスを試すことにした。たまたま「MU:奇蹟の覚醒」というゲームが5月末から始まっていたので、本記事はそこでの体験を元にしています。

このゲーム はマップ内は自由に移動が出来、戦闘と通常の活動がシームレス(ドラクエのようなエンカウント方式でない)なタイプのゲームです 。なので、ボスと戦っている間に横から他のユーザもわって入ってきたり、いきなり辻斬りされたりすることがあります 。
  
□■わかった事■□
■コミュニティ成長2つのパターン
この手のゲームにはギルドというユーザーグループの仕組みがあります。これがどのように育つか。自分たちの強さを上げるためにPK(Player Kill)を行いながら他のプレーヤーとの摩擦も厭わない形で経験値やアイテムを独占することを最優先し、強くなった上でそれを魅力としてユーザを集める場合と、コミュニケーションを楽しみながらやや平和的にじわりじわりと周りを巻き込みながら成長していく2つのパターンを確認することができた。

■有力ギルドが複数あることで緊張感と平和が生まれる
アクション性が高いわけではないけど、洋物ゲームのせいか、トッププレーヤーと普通プレーヤーの間では容赦なく体力差があり、PK可能状態で強いギルドのトップ級プレーヤーに近づくと瞬殺されてしまう。最初は、先程の2つのギルドの形態のうちの強ギルドタイプのメンバーが幅を利かせて、それ以外の ゲーム参加者がなんか煙たく感じてくるのだが、後者の和みタイプのギルドが育って集団行動を取れるようになると発言権を持ち始め、PKなど受ける側が興醒めな行為に抗議を行うようになってくる。すると、無闇矢鱈なPKが減ったり、チャットによる問題解消のためのコミュニケーションが行われるようになってくる。なかなか興味深い。

■子供からかなり大人までが入り乱れる中での対等な社会の形成
ギルド内でコミュニケーションが進んだり、他のシステムを使ってボイスチャットができるとプレーヤーのほぼ実年齢や社会的立場などもわかってきます。

狩場と呼ばれるボスモンスター(レアアイテム目的)や雑魚モンスターの湧き場所(経験値稼ぎ用)では、その場の奪い合いのために複数のプレーヤが集まり上述のPK合戦やちょっとした口喧嘩(チャット)が起きたりします。ギルド間でイヤーな雰囲気になったりするわけです。

そんな時の、あきらかに中高生と思われるプレーヤーと、 社会で十分な経験値を積んでいると思われるプレーヤのあいだのコミュニケーションを見るのもなかなか興味深いものがある。子供の方はなんかいきり立っているが、大人の方はハイハイと軽くあしらっている間が面白いのだ。軽く揚げ足をとったり。課金量でゲーム内の強さが決まることもあり大人の方が本気出せば強いわけですが、 その辺を割りきって付き合ってあげているあたりが面白かったりします。 なんか、中学生の頃の喧嘩というか上下関係をわざと演じている感じです .

■意外と女性が多い
なによりもこれが一番驚きだったです。このゲームは洋物で、結構絵がごつい感じです 。こんなゲームやるのはほとんど男だろうと思っていたのですが、結構女性ユーザーが多いのです!。 感覚としては2割~3割ぐらい 。エルフの弓師のキャラクターが女性であることは良くあることなのですが、ガチガチのナイトの中身の人が実は女性ですということもあります。強いキャラの中の方からボイスチャットで「こんにちわー」と麗しい声が聞こえてきたときには「え、えー!」とおどろいたりしました。

女性はチャットが細やかだったり少し違った発想をしてくれるのでムードメーカーになることが多いです。男性プレーヤ間で荒れているときに、女性が入ってくれると丸く収まったりします。
 
ギルド内のチャットでも女性が中心になって盛り上がることが多いです 。大人な人が多いので、下ネタなんかも節度をもって盛り上がったりします 。時々、写真をアップして欲しいとかなんか出会い系っぽい雰囲気になったりすることもあります。顔は基本見せないで文字や声だけ聞いているんでなんか想像がふくらんでしまうのですよね。でもギルド運営はリアルな側面もあり、運営を真面目に相談し合う中でなんかリアルにいい感じになっちゃうこともあるんだろうなと思いまして、これは頑張ればワンチャン行けるかもしれませんね。この、MU:奇蹟の覚醒はそれほど参加人数が多くないので、結構チャンスあるかもしれません。

■社会的な属性
いろんな方がいます。 中学生、高校生、大学生、トラック運転手、飲食店な方、警備員、  OL、私のように内勤のサラリーマン、建築系、パチンカー、お父さん、お母さん、姉弟、おばあちゃん、臨月を迎えた妊婦の方、不倫中の方、あと留学生のような外国の方 (洋ゲーですが、 日本語版なので特徴的な属性となります。)。いろんな人がゲームを楽しむのだなと思いました 。いろんな人がいるのは当然なのですが、マーケティングという観点から、どのような切り口で分析をしていくのかなと思いました。結構、硬派なファンタジーで日本のゲーム機にはないテイストですが、どのような人が遊んで課金していくのかをつかんでいくのかは結構難しいと思いました。お金を払いそうか、そうでない人かという属性しかないような気もします .


□■おわりに■□
  MMORPGはゲームそのものを楽しむというよりは、コミュニケーションを楽しむ側面がかなりあるということがわかりました。 課金王と呼ばれるかなりお金をかけている人には、 ネット廃人という言葉から荒んだイメージを持っていたがそういう人ばかりではないということもわかった。まあ、 親のすねかじりでもない限り、 何万、何十万円とかけられるわけはなく、社会的にそれなりに過ごしていける人だからということもあるかもしれない。

つぎは、このコミュニティがどれくらいのあいだ持続されるのかということを確認したい。このゲームはすこし続けていると課金量だけではない面白味があるバランスが取れているという感触がある。ただ、 廃り流行りなどもあるだろうと思われるので、人の出入りとコミュニティの雰囲気の変化そこを観察していきたい。

(本記事の続編は以下になります)
ギルメンの忘れ方を教えて mu:奇蹟の覚醒
最強魔法師の引退計画は…(MU:奇蹟の覚醒)